FC2ブログ

沖縄女性弁護士の奮闘日誌

 
 9/21(金)、那覇地裁に、遺族原告を含む原告17名がB型肝炎訴訟(沖縄第2次)提訴を行い、夕方からは、弁護団と原告の方々との懇談会&懇親会を開催しました。
 B型肝炎訴訟のように、集団で訴訟を提起する場合、それだけでは、各弁護士と担当原告との繋がりはあっても、原告の方同士の横の繋がりや、担当弁護士以外の弁護士と原告の方との繋がりは、自然発生的には生まれづらいと思います。
 でも、もともと、みんな同じ問題や悩みや不安を抱えている同士であり、しかも、これまでは、それらの悩みをを他者に話すことも出来ずにいた方がたくさんおられます。
 懇談会・懇親会は、第一次的には、そのように同じ悩みを抱える原告の方同士が、互いに意見交換できる機会になればよいかなぁという思いから、企画されたものです。
 また、弁護団にとっても、B型肝炎の問題について、今後、訴訟での個別救済だけでなく、肝炎患者が不当な偏見・差別を受けることなく安心して暮らせる社会や、安心して治療を受けられる体制を目指す恒久対策を進めていく上で、原告の方々の率直な意見を聞ける機会は重要です。
 そして、何より、私にとっては、たくさんの原告の方・特に自分が担当している原告の方が、B型肝炎訴訟に関心をもって、懇談会等にも積極的に参加してくださることが、パワーになっています。
 
 今後も、沖縄のB型肝炎訴訟は、第3次・第4次提訴と続いていきます。
 また、折を見て、原告の方々の懇談会や懇親会等も企画していく予定です。
 できるだけ多くの方に、この問題に関心をもって、自ら参加、或いは、応援していただきたいと思っています
スポンサーサイト



 
 ここのところ、従前から受けていた事件が、続々と解決に向けて動き出しています。
 そのいくつかは、訴訟や調停等も経ない私的な示談(和解)へ。
いくつかは、手続上の調停や訴訟上の和解へ。
そして、いくつかは、判決による解決に。

 私の事務所(うりずん法律事務所)には、日常生活での些細なトラブルから、夫婦関係のトラブル、労働関係のトラブルや深刻な法律問題まで、本当に様々な相談が日々寄せられています。
 どのような事案でも、最初に相談を受けて悩むのは、手段選択の問題(手続き外交渉か、調停等手続き上の解決か、或いは、訴訟か?)ですが、現に受任した事案について、最も悩むのは、最終的な解決の方法~何をめざし、どこを終着点と捉えるか?という問題です。

 弁護士が受任した場合の解決方法は、大きく分類すれば、①訴訟外の示談や和解、②手続き上の和解や調停、③判決、の3種に分かれると思いますが、それぞれ、メリット、デメリットがあり、個別具体的な事案で、最終的な着地点をどこに持ってくるか?というのは、重要な問題です。
 弁護士は、法的なアドバイス(裁判での勝訴可能性等)の助言は当然としても、最終的には、依頼者の利益のために、ベストな方法を、一緒に考えています。
 以下は、上記3つの解決方法について、それぞれの解決方法の一般的なメリットを徒然なるままに書いています。ここでは、それぞれのメリットしか挙げていませんが、その逆が、即ち、それぞれのデメリットということです。
 また、個別具体的な事案では、ここに挙げた以外にも、メリット、デメリットのあることがあります。
 
 弁護士として、個人的には、たとえばこの事案で訴訟を起こし、判決を得るとすれば、どういう結果が得られるだろう?とか、この事案で、裁判所の最終的な判断を見てみたいとか思うことは、多々、あります。
 …でも、判決の予測困難性や、当事者の対立性、判決を求める場合の要する時間や本人の精神面での負担、費用等のリスクを考えると…訴訟外手続きや、或いは、訴訟等の手続き上でも、ある程度互譲による円満解決の方が望ましい場合も、多いものです。
 もちろん中には、どうしても判決を得なければならない事案もありますが。 なかなか難しい問題です。
 
1 訴訟外の示談や和解のメリット
① 双方合意に基づく円満解決である。
② 事実関係に争いがない場合、最も迅速な解決を図れる。
③ 内容の柔軟性 たとえば、判決では法的に強制することが困難な、謝罪文言、再発防止文言、その他、事案ごとの判断で特別な約束事項を入れ込むことができる。
④ 証拠に基づく厳格な主張、立証までは不要であることが多い。。
⑤ 双方合意の上での円満解決であるため、義務者側の任意の履行を期待できる。

2 調停(民事調停・家事調停・労働審判手続等の調停)、訴訟上の和解等
① 双方合意に基づく円満解決の1種である。
② 裁判所を介在するため、通常、裁判所の心象(もし判決になれば、どういう結果が得られるか?)を踏まえた解決となることが多い。
③ 事案によっては、公開法廷での証人尋問や当事者尋問等、訴訟当事者のプライバシー侵害の可能性の高い手続きを経ずに解決に至れることがある。
④ 内容の柔軟性 たとえば、判決では法的に強制することが困難な、謝罪文言、再発防止文言、その他、事案ごとの判断で特別な約束事項を入れられる場合がある。
⑥ 証明に関して、判決ほどの厳格性が要求されないことが多い。
⑦ 合意解決の一種であるため、義務者側の任意の履行を期待できる。
⑧ 義務者が任意の履行をしない場合、調停調書等に基づく強制執行が可能。

3 判決
① 事実関係や主張に、重要な点で争いがある場合、裁判所の判断を仰ぐことができる。
② 判決文で、法的主張の是非や責任の有無を、公的な判断で明言してもらえる。
③ 特に事実関係等の争いが深刻な場合は、判決でしか解決を図れない。
④ 最終的には裁判所が証拠に基づいて判断するため、結果について、予測困難な場合がある。
⑤ 強制執行可能。

 歴史的な大型台風15号が沖縄本島に接近しています。
各種ニュース等を見ていると、今夜から明日朝にかけて、最接近する様子…なので、念入りに台風対策を…と思っていますが、実際のところ、いったい、具体的に何をすれば良いのかよくわかりません。
 とりあえず、ベランダ等に出していたプランターやゴミ箱や、ダイビング器材を室内に入れて、ごはんを炊いて、ペットボトルにいくつか水を詰めて、懐中電灯・カセットコンロの準備をしました。
後は…う~ん、何をすればよいんだろう?
 とりあえず、変な物が飛んでこないよう、祈るだけですかね~^^;
 
 すっかりご無沙汰しています。
 最近、自宅のPCを買い替えたので、まだ慣れておらず、ブログもお休みしていました。
 この間も、けっこういろいろあったのですが…。

 まずは、B型肝炎訴訟の経過報告から。
 明日6月28日は、国とB型肝炎訴訟全国弁護団との和解基本合意成立1周年を記念して、東京で全国の原告・弁護団の集会が開かれますが、それに先行して、本日(6月27日)、全国15の地方裁判所で、B型肝炎訴訟の一斉提訴が行われました。
 沖縄でも、本日の全国一斉提訴には合わせられなかったのですが、6月18日に沖縄で第一弾のB型肝炎訴訟を提訴しました。
 この第一弾の沖縄訴訟では、原告12名のうち私の担当する原告3名の提訴を行い、第一弾提訴に間に合わなかった方々も、これから、順次、段階を追って提訴をしていく予定です。

 1年前の6月28日、全国のB型肝炎患者原告団と全国弁護団の活動と運動の成果によって、国の集団予防接種によるB型肝炎被害者の救済の基本スキームという成果が得られました。
 しかし、その被害者救済のスキームは、これで完成ではなく、まだまだ、これから乗り越えていかなければならない課題はたくさんあります。
 その課題の中には、B型肝炎患者さんに対する歴史的な差別、偏見等の問題ももちろんありますが、特にB型肝炎訴訟との関連で、私が、非常に大きな問題だと思っているのは、除斥期間の問題です。
 「除斥期間」というのは、権利を行使できる時(不法行為の場合、損害及び加害者を知った時)から起算される「時効」とは異なり、損害や加害者を知る知らないに関わらず、行為の時から20年を経過することによって、その権利を行使できなくなるという民法上の制度です。
 そして、B型肝炎の問題でも、国は除斥期間の主張をしており、そのため、除斥期間(20年)を経過したB型キャリアや慢性肝炎の方は、賠償金額の点で非常に不利な扱いを受けています。

・・・でも、一般の私人間の法律関係と異なり、集団予防接種によるB型肝炎感染の問題は、もともと、国が、重大な感染症の蔓延防止等の国家的利益のために国民に集団予防接種を義務付け、それなのに予防接種の費用を節約(?)するために注射器の廻し打ちという暴挙に出たことに端を発した問題です。
 そして、国は、遅くとも昭和63年には、注射器廻し打ちによるB型肝炎感染等のリスクを具体的に認識して、集団予防接種での注射器の連続使用をやめるようにとの通達を出していたにも関わらず、昭和63年以前の集団予防接種によりB型肝炎に罹患した方に対する積極的救済は行わず、放置してきたことにより生じた問題です。
 これに対して、集団予防接種を受けた国民の側は、通常、学校や職場等で毎年1回等の割合で行われる健康診断だけでは、本人が希望しない限りB型ウィルスの検査をしないことに加え、慢性肝炎や肝硬変、肝がん等の発症を伴わない「キャリア」の方は自覚症状がないので自分がB型ウィルスに感染していることさえ知らない方が非常に多数おられます。
 それなのに、国民に集団予防接種を義務付け、遅くとも昭和63年の通達時には集団予防接種によるB型肝炎の問題を具体的に認識していた国が、何の過失もなく自己がB型ウィルスに感染していることさえ知らなかった罹患者に対して、私法上の「除斥期間」なんて主張をすることは、それ自体が信義則違反じゃないの?!

 他にも、集団予防接種によるB型肝炎被害者の抱える問題は多数ありますが、これらの問題を解決するには、今よりもっともっと、たくさんのB型肝炎被害者の方が声を上げ、被害の現状を訴え、それをサポートする全国の弁護団の英知を募り、全国的な活動として、国に対して、立法化等による改善を求めていくしかないと思っています。

 もし、このブログを見ている方で、注射器の廻し打ちによる集団予防接種を受けている方(昭和生まれの方はほぼ当てはまると思います。)で、まだB型ウィルスの検査を受けていない方がおられましたら、まずは、検査によりB型ウィルスに感染していなかどうかを確認してみてください。
 そして、もし、すでに感染してしまっている方がおられましたら、注射器の廻し打ちによる感染の可能性がありますので、沖縄のB型肝炎訴訟の窓口である沖縄合同法律事務所(電話 098-853-3281)まで、電話してください。
 その後は、それぞれの方に担当の弁護士がついて、B型肝炎の感染が集団予防接種によるものかチェックを行い、要件に該当する方(集団予防接種による感染であると思われる方)については、その後、担当の弁護士と弁護団がサポートして、順次、国に対する損害賠償請求訴訟の提訴等を行っていきます。

 まずは、血液検査から。
 今日はB型肝炎の問題だけで記事が長くなりすぎたので、いったん記事を分けます。




 
今日は、とっても嬉しいことがありました。

ある非接触の交通事故の事案で、事故状況について当事者双方の言い分がまったく食い違い、そもそも相手方の運転行為に起因する「交通事故」であるのか、或いは依頼者の自損事故であるのか争われていたケースで、事故直後に正確な実況見分調書が作成されていないために、事故状況の立証に大変難儀していた案件がありましたが、本日、訴訟上の和解により円満に解決することができました。わーいわーい
個人的に思い入れは強かった件なので、とっても嬉しいです。

この事案の解決の背景には、事案の調査に協力・尽力してくれた目撃者と依頼者の努力、そして、私の同期にあたる弁護士から、非接触の交通事故を分析した文献について情報を提供していただいたことがありました。
目撃者、依頼者の方、そして、情報提供してくれた同期の弁護士には、本当に感謝しています。

それにしても、今回、思ったのは、通常市民の方から1番初めに被害の相談を受ける警察官の方は、もちろん、違法・不当や人権侵害となる捜査を防止すべきことは当然ですが、初動捜査で判断や方法を誤れば、ともすれば、事後に、被害直後の状況を再現することは殆ど不可能になってしまう大変な責任を負っているということです。

もっとも、私個人は、一般的に警察という組織そのもの或いは警察官に対して、特に不信とか懸念とか抵抗とか弾劾心とか、そういうのが決してあるわけではなく、本当に親身になってくれて頼りになる警察官がいることも知っています。
しかし、たとえどんなに経験を積んでベテランになろうとも、社会的に責任のある職や立場にある者は、初めの印象だけで決めつけた判断を下すことなく、少なくとも、事後に当時の状況を再現することが不可能になる(証拠が散逸してしまう)ことがないよう、細心の注意を払う必要があります。

これは、警察官に限らず、弁護士にも言えることなので、私自身も、今後も、この点を肝に命じながら、できるだけ、相談者・依頼者の話をよく聞き、真に救済されるべき方が埋もれてしまう自体にならないよう、細心の注意を払っていきたいと思います。