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沖縄女性弁護士の奮闘日誌

 
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 相手の行為や言動等により精神的な損害を受けた場合,精神的損害を「慰謝料」として請求する場面があります。
 民法710条は「他人の身体,自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず,前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても,その賠償をしなければならない。」として,不法行為の場合には財産以外の損害-つまり,精神的損害についても賠償しなければならないことを定めています。

 しかし,この慰謝料については悩ましい問題が多々あります。

 まず,相手の行為や言動等に慰謝料請求の根拠となる「違法性」があるか否かが問題になります。
 急に「違法性」というと,ちょっと言葉尻がきついかもしれませんが,不法行為等の場合に相手に慰謝料を請求できるのは,相手が故意又は過失により保護されるべき法的利益を侵害したこと-言い換えれば,相手の行為等に「違法性」があることが必要です。
 そのため,典型的に慰謝料の発生が認められている場面-たとえば自動車事故等の場合の入通院慰謝料・後遺障害慰謝料や,配偶者の不貞行為等-の場面を除いては,相談者の主張する相手の行為が慰謝料請求の根拠となりうる「違法性」があるか否かを慎重に判断しなければなりません。
 たとえば,夫婦間で相手に不貞行為があった場合は,貞操義務(民法710条1項1号参照)の違反を慰謝料請求の根拠とすることができますが,それ以外の理由により離婚のやむなきに至った場合-価値観の相違やDVに至らない暴言等-の場合には,たとえ相談者が相手の言動等によりどんなに傷ついたとしても,それが慰謝料請求の根拠となりうる違法な行為なのか?という点が問題になります。

 また,相手方の行為等に違法性があり慰謝料請求が可能な場合でも,次に,その場合の慰謝料の額が問題になります。
 慰謝料も損害賠償の一類型である以上,判決等で認められる慰謝料の額は相手方の不法行為と「相当因果関係」のある範囲に限られます。
 また,そもそも精神的損害は金銭に見積もること自体困難です。そのため,入通院慰謝料・後遺障害慰謝料等のように統計的な基準があるものを除いては,具体的な慰謝料金額の算定は実務的に非常に悩ましい問題です。
 しかも,判例等を検索していると余程悪質な事案でない限り慰謝料請求だけで高額の請求を認めている事例は少なく,慰謝料請求だけでは,なかなか相談者の方が納得できる水準の賠償は得られないのが現実です。
 そのため,通常は,慰謝料以外の請求(逸失利益等)と併せて請求を立てることが多いですが,どうしても慰謝料請求だけを単独で行わざるを得ない場合は非常に悩みます。

 現在,慰謝料請求に関して悩ましい事案があり,関連する判例や専門書の検索に追われています。
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