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沖縄女性弁護士の奮闘日誌

 
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 すっかりご無沙汰しています。
 最近、自宅のPCを買い替えたので、まだ慣れておらず、ブログもお休みしていました。
 この間も、けっこういろいろあったのですが…。

 まずは、B型肝炎訴訟の経過報告から。
 明日6月28日は、国とB型肝炎訴訟全国弁護団との和解基本合意成立1周年を記念して、東京で全国の原告・弁護団の集会が開かれますが、それに先行して、本日(6月27日)、全国15の地方裁判所で、B型肝炎訴訟の一斉提訴が行われました。
 沖縄でも、本日の全国一斉提訴には合わせられなかったのですが、6月18日に沖縄で第一弾のB型肝炎訴訟を提訴しました。
 この第一弾の沖縄訴訟では、原告12名のうち私の担当する原告3名の提訴を行い、第一弾提訴に間に合わなかった方々も、これから、順次、段階を追って提訴をしていく予定です。

 1年前の6月28日、全国のB型肝炎患者原告団と全国弁護団の活動と運動の成果によって、国の集団予防接種によるB型肝炎被害者の救済の基本スキームという成果が得られました。
 しかし、その被害者救済のスキームは、これで完成ではなく、まだまだ、これから乗り越えていかなければならない課題はたくさんあります。
 その課題の中には、B型肝炎患者さんに対する歴史的な差別、偏見等の問題ももちろんありますが、特にB型肝炎訴訟との関連で、私が、非常に大きな問題だと思っているのは、除斥期間の問題です。
 「除斥期間」というのは、権利を行使できる時(不法行為の場合、損害及び加害者を知った時)から起算される「時効」とは異なり、損害や加害者を知る知らないに関わらず、行為の時から20年を経過することによって、その権利を行使できなくなるという民法上の制度です。
 そして、B型肝炎の問題でも、国は除斥期間の主張をしており、そのため、除斥期間(20年)を経過したB型キャリアや慢性肝炎の方は、賠償金額の点で非常に不利な扱いを受けています。

・・・でも、一般の私人間の法律関係と異なり、集団予防接種によるB型肝炎感染の問題は、もともと、国が、重大な感染症の蔓延防止等の国家的利益のために国民に集団予防接種を義務付け、それなのに予防接種の費用を節約(?)するために注射器の廻し打ちという暴挙に出たことに端を発した問題です。
 そして、国は、遅くとも昭和63年には、注射器廻し打ちによるB型肝炎感染等のリスクを具体的に認識して、集団予防接種での注射器の連続使用をやめるようにとの通達を出していたにも関わらず、昭和63年以前の集団予防接種によりB型肝炎に罹患した方に対する積極的救済は行わず、放置してきたことにより生じた問題です。
 これに対して、集団予防接種を受けた国民の側は、通常、学校や職場等で毎年1回等の割合で行われる健康診断だけでは、本人が希望しない限りB型ウィルスの検査をしないことに加え、慢性肝炎や肝硬変、肝がん等の発症を伴わない「キャリア」の方は自覚症状がないので自分がB型ウィルスに感染していることさえ知らない方が非常に多数おられます。
 それなのに、国民に集団予防接種を義務付け、遅くとも昭和63年の通達時には集団予防接種によるB型肝炎の問題を具体的に認識していた国が、何の過失もなく自己がB型ウィルスに感染していることさえ知らなかった罹患者に対して、私法上の「除斥期間」なんて主張をすることは、それ自体が信義則違反じゃないの?!

 他にも、集団予防接種によるB型肝炎被害者の抱える問題は多数ありますが、これらの問題を解決するには、今よりもっともっと、たくさんのB型肝炎被害者の方が声を上げ、被害の現状を訴え、それをサポートする全国の弁護団の英知を募り、全国的な活動として、国に対して、立法化等による改善を求めていくしかないと思っています。

 もし、このブログを見ている方で、注射器の廻し打ちによる集団予防接種を受けている方(昭和生まれの方はほぼ当てはまると思います。)で、まだB型ウィルスの検査を受けていない方がおられましたら、まずは、検査によりB型ウィルスに感染していなかどうかを確認してみてください。
 そして、もし、すでに感染してしまっている方がおられましたら、注射器の廻し打ちによる感染の可能性がありますので、沖縄のB型肝炎訴訟の窓口である沖縄合同法律事務所(電話 098-853-3281)まで、電話してください。
 その後は、それぞれの方に担当の弁護士がついて、B型肝炎の感染が集団予防接種によるものかチェックを行い、要件に該当する方(集団予防接種による感染であると思われる方)については、その後、担当の弁護士と弁護団がサポートして、順次、国に対する損害賠償請求訴訟の提訴等を行っていきます。

 まずは、血液検査から。
 今日はB型肝炎の問題だけで記事が長くなりすぎたので、いったん記事を分けます。




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